神様の常識
國府田マリ子
黒板の文字が 速過ぎる季節には
傷つける 事ばかり 上手になってしまうけど
ときめきという名の 風船は知らぬ間に
ふくらんで しまうから 割れるショックも大きい
おろしたシャツに着替え 坂道かけのぼれば 涙乾くはず
恋は 神様の常識なんか 通用しない聖書(バイブル)
夢は 平凡な幸せだけど 割と難しい宿題
泣かないあの娘が 突然涙みせた
唇の 赤だけが 笑顔の跡を残してる
「愛し方さえも 忘れてしまいたい」と
優しさで 自分だけ 責めるばかりじゃ切ない
幸せつかむために わがままになることも 時には必要
恋は 神様の手助けなんか 待ってられない降誕(サイクル)
恋は 抱きしめる強さじゃなくて ゆるめる腕の暖かさ
KISSは 神様の計画さえも 狂わす甘い奇跡(ミラクル)
空は 神様の慰め 青くにじむ涙のリトグラフ
恋の 願い事叶うのならば インスタントの信者に
どうか 非常識な神様 私の背中を強く押して |